『週刊文春』の性加害疑惑報道をめぐり、発行元の文藝春秋らに5億5000万円の損害賠償などを求める訴訟を起こしていたダウンタウンの松本人志が、2024年11月8日に訴えを取り下げてから1年が経った。松本は2024年1月から芸能活動を休止しており、地上波への復帰は果たせていない。一方で2025年11月1日には有料配信サービス「ダウンタウンプラス」をスタートさせ、登録者数が50万人を突破。「勝ったりましたわ!」と配信内で勝利宣言するなど、独自路線での活動を続けている。
訴訟の取り下げをめぐっては、松本側が「強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認」「多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたいと考え、訴えを取り下げる」などと説明したが、批判も根強い。ジェンダー平等推進団体「#MenWithWomen」はChange.orgで「松本人志氏の復帰やめて!」と題した署名活動を展開し、4万8781人が賛同。訴訟の取り下げは報道された性加害を事実上認めたことと同義だとして、性加害が報じられて何ら説明責任を果たしていない者の起用に反対している。
2025年11月25日には、関連する裁判で東京地裁が講談社側に220万円の賠償を命じる判決を下した。松本の後輩芸人であるクロスバー直撃の渡邊センスが、写真週刊誌『フライデー』の記事で名誉を毀損されたとして1100万円の損害賠償を求めていた裁判で、争点だった「必ず性行為ができる子を呼んでほしい」などの記載をめぐり、講談社側の賠償責任が認められた。松本サイドとしては、後輩芸人にその手の指示を出していたわけではないという主張になり得る判決だが、真相解明がこのままうやむやになる可能性も指摘されている。
お笑い番組制作関係者は「ダウンタウンプラス」のコンテンツについて「量が少なすぎるし、見応えのない軽い企画ばかり」と手厳しい見方を示しており、騒動について一切説明責任を果たすこともなく、なし崩し的に復活を目論む松本の今後に注目が集まっている。