タレントの松本人志が当面の間、芸能活動を休止すると、所属先の吉本興業が2024年1月に発表した。松本人志を巡っては、「週刊文春」が2015年に東京・港区の高級ホテルで複数の女性が性的行為を強制されたとして、被害を訴える女性2人の告発などを報じていた。吉本興業は当初「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するもの」「取材態様を含め厳重に抗議し、今後、法的措置を検討していく予定です」とコメントし、報道を真っ向から否定していた。

吉本興業がホームページ上で新たに発表したコメントによると、その後も取引先を含めた関係者に問い合わせなどが相次ぎ、テレビ出演を巡る記事がたびたび掲載されるなか、松本本人から「まずは様々な記事と対峙して、裁判に注力したい」との申し入れがあり、本人の意志を尊重することにしたという。吉本は「突然の活動休止となり、関係者には大変なご迷惑をおかけすることになり誠に申し訳ございません」「再びダウンタウン松本人志として活動する日をお待ち下さいますようお願い申し上げます」としている。

松本は週刊文春を相手取り、5億5000万円の損害賠償などを請求する訴訟を起こしていたが、2024年11月8日、松本側が訴えを取り下げたことが発表された。活動休止から約10カ月での訴訟取り下げに、芸能活動再開への意向が取り沙汰されたが、松本側の発表文を巡っては「到底謝罪文と言えるレベルではない」「あまりに不誠実」との批判も上がり、復帰に反対するオンライン署名活動も展開された。

休止前、松本はダウンタウンとしてお笑い界の頂点に君臨し、多数のレギュラー番組を抱える国民的タレントだった。その不在はテレビ業界に大きな空白を残し、各局は番組編成の見直しを迫られた。

一連の報道と訴訟の取り下げを経て、松本の芸能活動再開の是非を巡る議論は今も続いている。性加害報道に対する説明責任を果たさないままの復帰には根強い反対があり、テレビ各局の対応が注目されている。

休止前、松本はダウンタウンとして多数のレギュラー番組を抱える国民的タレントだった。その不在はテレビ業界に大きな空白を残し、各局は番組編成の見直しを迫られた。テレビ各局が松本の起用にどう対応するかが、今後の焦点となっている。