2024年末に表面化した元タレント・中居正広氏と女性アナウンサーのトラブルに端を発する「中居正広・フジテレビ問題」から約1年が経過した。フジテレビが設置した第三者委員会の調査を経て、港浩一前社長の辞任など経営陣の刷新が行われたが、その傷跡はなお深い。

フジ・メディア・ホールディングスが2025年5月に発表したフジテレビの2025年3月期決算は、純損益で328億円の赤字となった。要因は、問題発覚後に多数のCMスポンサー企業が同局から撤退したことだ。2025年11月時点でCM取引社数は前年比約86%まで回復したと発表されたが、金額ベースでの回復は道半ばとされる。

制作費の大幅カットも避けられず、2026年春には『サン!シャイン』をはじめ複数のバラエティ番組の終了が報じられた。東京マラソンやゴルフトーナメントなど、フジサンケイグループが関わるイベントの共催降板・開催中止も相次いだ。

こうした中、フジテレビは2025年12月の「人権デー」に合わせ、清水賢治社長名で「人権ファースト」に引き続き取り組む旨を全役員・社員にメールで通知した。国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に則った再生・改革を進めるとしている。

一方、2025年1月に芸能界引退を発表した中居氏は、第三者委の調査結果をめぐって弁護団による対応を続けており、名誉回復への道を模索している。2026年のWBCを機に久々に公の場に姿を見せる可能性も取り沙汰されており、問題の「その後」からも目が離せない。