ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、補償にあたる会社と元所属タレントの裁判が2026年9月29日、高松地方裁判所で開かれた。NHKなどが報じたところによると、会社側は補償金を支払う義務がないと主張したのに対し、元所属タレントは性被害によって「私の人生全体を破壊された」と訴えた。

この裁判は、旧ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏による性加害をめぐる補償の枠組みを争うもので、補償の対象や範囲をめぐって会社側と被害を訴える元所属タレント側の認識の隔たりが法廷で鮮明になった形だ。

性加害問題は2023年の発覚以来、旧ジャニーズ事務所の解体、SMILE-UP.の設立と被害補償の実施、STARTO ENTERTAINMENTへの事業承継と、日本の芸能界の構造を大きく変えた。補償の申し出件数は多数に上り、補償業務を担ってきた東山紀之社長の退任も発表されたばかりだ。

裁判の行方は、補償のあり方そのものに影響を与える可能性がある。被害者救済と企業の責任の境界をめぐる司法判断として、今後の審理が注目される。