2024年3月、韓国でのMLB開幕戦の期間中、球界を揺るがすスキャンダルが発覚した。ドジャース・大谷翔平の通訳を務めていた水原一平氏が、違法なスポーツ賭博に手を染め、大谷の個人口座から約1700万ドル(約26億円)を不正に送金していたのだ。
水原が違法賭博に手を染めるきっかけとなったのは、2021年9月にカリフォルニア州サンディエゴのホテルで開かれたポーカーゲームでの出会いだった。そこで知り合った違法賭博の胴元マシュー・ボウヤーが運営する違法スポーツ賭博サイトにアカウントを開設した水原は、負け続けて借金が膨らみ、その返済のために大谷の口座から50万ドルほどの現金を何度もボウヤーの仲間の口座に送金した。
水原は銀行詐欺と税務申告不実の罪で米当局に訴追され、禁錮4年9カ月と1700万ドルの返済の判決を受けた。MLBの調査では大谷の関与は否定され、水原が大谷の口座を長期にわたって不正に利用していたことが認定された。それでも一部の人々の間では「共犯説」の陰謀論がくすぶり続けている。
違法賭博の胴元ボウヤーは禁錮1年1日の判決を受け、2025年10月に収監されたが、米国の刑期短縮制度により約5カ月でハーフウェイハウス(更生施設)へ移り、2026年3月には釈放された。水原の出所予定も2029年7月から同年3月に前倒しされている。ボウヤーは「大谷マネー1700万ドルのうち1300万ドルはラスベガスのカジノで使い果たした。残りは仲間に渡したり、ロールスロイスを買ったりした」と語り、「出所したら日本で暴露本を出版したい」と話しているという。