大谷翔平の元専属通訳・水原一平は2024年3月、大谷翔平の銀行口座から約1700万ドル(約26億円)を不正送金し、違法スポーツ賭博に注ぎ込んだとして米司法当局に訴追された。2025年2月に銀行詐欺などの罪で禁錮4年9カ月の判決を受け、同年6月に連邦刑務所に収監された。

事件が発覚したのは2024年3月だった。メジャーリーグ開幕戦のために訪れていた韓国・ソウルで、大谷翔平の給与口座から巨額の資金が違法なブックメーカーに送金されていたことが明らかになり、長年コンビを組んできた通訳の裏切りとして日米に衝撃が走った。水原一平は直後にドジャースから解雇された。

米司法当局の捜査によると、水原一平は違法賭博で抱えた借金の返済などのため、大谷翔平の口座から約1700万ドルをだまし取っていた。銀行に電話をかけて本人になりすますなど、巧妙な手口で送金を繰り返していたとされる。水原一平は北海道日本ハムファイターズ時代から大谷翔平の通訳を務め、「相棒」とも呼ばれる信頼関係を築いていた。

裁判で水原一平は罪を認め、2025年2月に禁錮4年9カ月と約1700万ドルの返済が言い渡された。低賃金や苛烈な労働環境を訴えたが、検察側の調査で大谷翔平側から十分な報酬や援助を受けていた事実が判明し、情状酌量は認められなかった。同年6月、ペンシルベニア州の連邦刑務所に収監された。

水原一平受刑者の収監後も、大谷翔平選手への陰謀論はくすぶり続けている。米メディアの一部では事件のドラマ化も進められており、関心は尽きない。司法の判断が下った事件だが、社会的影響の大きさから、今後も語り継がれることになりそうだ。

大谷翔平は一貫して関与を否定し、司法当局も大谷翔平の関与を示す証拠は確認していないとしている。信頼していた通訳による巨額詐欺事件は、スポーツ界のコンプライアンスや選手の資産管理のあり方にも一石を投じた。