旧ジャニーズ事務所の元スタッフの50代男性が2026年9月、朝日新聞の取材に応じ、1995年ごろから2000年ごろにかけて、未成年の男性タレント8人ほどに性加害をしていたと証言した。創業者のジャニー喜多川氏本人による性加害だけでなく、スタッフによる性加害の存在も改めて浮き彫りとなり、大きな衝撃を与えている。

元スタッフの男性は取材に対し、当時の行為について詳細に語ったとされる。未成年のタレントを相手にした加害が組織の中で見過ごされていた実態が明らかになり、事務所の管理体制や企業風土の問題が改めて問われている。今回の証言について、SMILE-UP.は「回答を控える」としている。

旧ジャニーズ事務所の性加害問題は、2023年3月の英BBCのドキュメンタリー報道をきっかけに表面化した。同年5月には再発防止特別チームが設置され、8月に公表された調査報告書はジャニー喜多川氏による性加害を認定。9月には藤島ジュリー景子氏が社長を辞任し、東山紀之氏が就任した。10月には社名をSMILE-UP.に変更し、被害者への補償業務に専念する体制へと移行した。

これまで性加害問題は、創業者個人によるものとして処理される側面が強かった。しかし、スタッフによる加害の存在が明らかになったことで、組織全体の構造的な問題として再検証を求める声が強まっている。補償の対象や範囲をめぐる議論が再燃する可能性もある。

スタッフによる加害の証言は、問題の根深さを示すものとして受け止められている。創業者だけでなく、組織の中で加害が黙認される構造がなかったか、検証が求められる。SMILE-UP.の補償制度がスタッフによる被害をどう扱うのかも、今後の論点となりそうだ。

補償業務の継続とともに、真相の解明と再発防止に向けた取り組みが改めて問われている。芸能界全体のガバナンスや、未成年タレントの保護体制のあり方についても、議論が広がりそうだ。