2019年、お笑い芸人による「闇営業」問題が日本社会を震撼させた。発端は、同年6月に週刊誌で報じられた、カラテカの入江慎也が2014年に反社会勢力の忘年会へ事務所を通さない“闇営業”(直営業)を仲介し、複数人の芸人が参加していたという報道だ。雨上がり決死隊の宮迫博之やロンドンブーツ1号2号の田村亮らが、その会合に参加し、金銭を受け取っていたことが判明した。

宮迫は当初、金銭の受領はないと説明していたが、吉本興業が参加した芸人と複数回ヒアリングを行った結果、反社会勢力という認識はなかったものの一定の金銭の受領があったことが認められた。これにより、2019年6月24日、宮迫と亮を含む11名に当面の間の謹慎処分が下された。謹慎処分を受けたのは宮迫、亮のほか、レイザーラモンHG、ガリットチュウ福島善成、くまだまさし、ザ・パンチのパンチ浜崎、天津・木村卓寛、ムーディ勝山、2700の八十島とツネ、ストロベビーのディエゴだった。

さらに7月19日、吉本興業は宮迫に対して所属のマネジメント契約を解除する処分に変更したことを発表した。これを受けて7月20日、宮迫は田村亮とともに独自の記者会見を実施。引退会見をする予定だったものを直前でキャンセルした形で、吉本興業側からも「口止め」や「静観」といった指示があったことが明らかとなり、代表取締役社長の岡本昭彦によるパワハラ疑惑にも注目が集まった。吉本興業側もタレントとの契約問題などから岡本社長自身が会見を行うまでの騒動となった。

問題は吉本だけに留まらなかった。ワタナベエンターテインメントはザブングルが同宴会に参加し、7万5000円の出演料を受け取っていたことを発表して謹慎処分とした。スリムクラブも無期限謹慎となった。宮迫はその後ボランティア活動を開始し、2020年1月にYouTubeチャンネルを開設して謝罪動画を公開した。

この事件は、芸能界における反社会勢力との関係や、芸人と事務所の契約のあり方について、大きな議論を巻き起こした。宮迫は2026年に発売された『龍が如く 極3』で神田強役としてゲームに復帰するなど、活動の幅を広げているが、闇営業問題の余波は今も語り継がれている。