日本相撲協会は、元横綱白鵬が師匠を務めた宮城野部屋について、伊勢ケ浜部屋への預かりを解除し、所属力士全員が伊勢ケ浜部屋所属になると発表した。これにより宮城野部屋は消滅することになった。
宮城野部屋をめぐっては、元幕内の北青鵬による弟子への暴力問題が発覚し、2024年に師匠の宮城野親方は監督責任を問われて懲戒処分を受けた。部屋は閉鎖され、力士らは一門の伊勢ケ浜部屋に預けられる異例の措置が取られた。
白鵬は現役時代に歴代最多となる45回の幕内優勝を果たした大横綱だったが、親方としての指導体制が厳しく問われた。その後、部屋の再興時期が示されないことなどを理由に、2025年6月に相撲協会を退職し、協会の外から相撲を広げる活動を目指すと表明した。
協会は預かりから2年以上が経過し、白鵬の退職から1年がたつことや、部屋復興の申請がないことを消滅の理由に挙げた。白鵬は部屋の消滅に驚きと寂しさを口にした。最強横綱の部屋が不祥事で消える結末は、相撲界の暴力根絶と指導者教育の課題を改めて浮き彫りにした。
相撲部屋は師匠と弟子が寝食を共にする伝統的な共同体であり、指導と暴力の線引きが長年の課題になってきた。協会は暴力の根絶を掲げて研修などを続けてきたが、部屋の消滅という重い結果は、その取り組みが道半ばであることを示している。