東証グロースに上場していたAI開発企業オルツの粉飾決算事件で、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)罪に問われた元社長の米倉千貴ことカン・チョンキィ被告(49)は10月1日の東京地裁初公判で「事実です」と起訴内容を認めた。検察側は、上場を目指し協力会社への支出資金を回収して売上を多く見せかける「循環取引」を被告が発案したと指摘した。
初公判は10月1日、東京地裁(宮田祥次裁判長)で開かれた。起訴状によると、米倉被告ら4人は共謀して、令和4年1月から令和6年6月の事業年度で売上高を約84億円、令和6年の連結会計年度で売上高を約49億円過大に計上した有価証券報告書などを関東財務局に提出したとしている。オルツはAI議事録作成サービスなどを手がける企業として注目を集め、東証グロースに上場していた。
検察側は冒頭陳述で、米倉被告がオルツの上場を目指したが、通常の方法では目標額の売上達成が不可能だったため、令和3年3月ごろに「循環取引を行うことを決意した」と指摘。宣伝費などの名目で協力会社に支出した資金を回収して売上を多く見せかける循環取引を発案したとした。上場承認後の令和6年9月に循環取引を疑われて聴取を受けた際には、事実はないと虚偽の説明をしていたという。
一連の事件では、法人としてのオルツや前社長の日置友輔被告(35)ら旧経営陣3人も起訴されている。日置被告は公判中で、2人は懲役3年、執行猶予5年の有罪判決が確定している。オルツは上場廃止となり、法人としての公判も別途進められてきた。創業者が起訴内容を認めたことで、今後は循環取引がどのように組織的に続けられたのか、公判を通じてどこまで明らかになるかが焦点となる。
検察側の冒頭陳述によると、米倉被告はオルツの上場を目指したが、通常の方法では目標額の売上達成が不可能だったため、令和3年3月ごろに循環取引を決意したという。上場承認後の令和6年9月に循環取引を疑われて聴取を受けた際には、事実はないと虚偽の説明をしていた。起訴内容では、令和4年1月から令和6年6月の事業年度で売上高約84億円、令和6年の連結会計年度で売上高約49億円を過大に計上したとされる。法人としてのオルツや元幹部らも別途起訴され、一部は既に有罪判決が確定している。