中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題で、第三者委員会の調査報告書は、ゴルフボールを靴下に入れて車体を叩くなどの手口で修理費を水増しし損害保険各社に保険金を請求していた実態を認定。従業員の告発を「真偽の特段の調査も行わないまま、もみ消したと言わざるを得ない」と指摘した。兼重宏行社長らは2023年7月に辞任した。

不正は2020年以前から行われていたとされ、修理部門に課された厳しい営業ノルマが原因の一つと指摘された。きっかけは2021年秋、従業員による内部通報だった。通報を受けた損害保険3社はサンプル調査を実施し、疑義事案を確認。2022年6月には関東4工場に対する調査を要求したが、ビッグモーター側は当初、現場の技術不足などと説明していた。

第三者委員会は2023年7月18日に調査報告書の全文を公開。報告書では、従業員が経営陣に不正を告発したにもかかわらず「真偽に関して特段の調査も行わないままもみ消したと言わざるを得ない」と指摘した。これを受けてビッグモーターは7月5日に不正請求を認め、7月25日には初めて会見を開き、兼重宏行社長と息子の兼重宏一副社長の辞任を表明。新社長に和泉伸二氏が就任した。

事件は中古車業界全体の信頼を揺るがした。損保各社は水増し請求分の返還を要求し、国土交通省の処分や金融庁による損保各社への調査にも発展した。ビッグモーターはその後、事業の再編・承継を経て経営体制を一新したが、不正の手口の悪質さと内部告発のもみ消しは、今なお企業統治の教訓として語られている。

報告書が公開されたのは2023年7月18日で、ビッグモーターは7月5日に不正請求を認めていた。7月25日の会見では兼重宏行社長と兼重宏一副社長の辞任が表明され、新社長に和泉伸二氏が就任した。問題発覚のきっかけとなった2021年秋の内部通報では、「上長の指示で本来の修理代を実費より高くして保険会社に水増し請求している」ことが告発されていた。水増し請求された損保各社は返還を要求し、ビッグモーターは損保各社への返還を始めていることも明らかにした。