2026年10月7日、ソフトバンク傘下のIDCフロンティアは「IDCFクラウド」で同日午前3時40分頃から障害が発生したと公表した。翌8日の第3報では原因をランサムウェア攻撃とし、東日本リージョン1の一部を利用する495の企業・自治体が影響を受けたと説明した。

対象領域の顧客データは取り出しや復元が困難な見通しで、復元には顧客自身が保持するバックアップが必要としている。他の漏洩事案との関連は確認できず、情報窃取とサービス停止・データ復旧の問題を区別して評価する必要がある。

この公表は、10月上旬に相次いだ日本企業のサイバーセキュリティ侵害公表のひとつだ。物語コーポレーションは10月5日に「焼肉きんぐ」公式アプリから約1078万8963件の会員情報漏洩を発表し、ローソンは10月8日に「ローソンID」の215万5,345件の漏洩を公表した。スカラコミュニケーションズも10月6日にFAQシステム「i-ask」への不正ログインを起点とする最大71万3126件の漏洩の可能性を発表した。

機密情報の流出だけでなく、サービスの稼働への影響が出た点が今回の特徴だ。クラウドという集中化された基盤への攻撃が、数百の企業・自治体の事業継続を直撃した。警察庁の統計では2026年上半期のランサムウェア被害報告は123件で、半期として統計開始以来の最多。クラウド委託の集中リスクと、顧客側のバックアップ体制の重要性が改めて浮き彫りになった。