読売巨人軍の前監督・阿部慎之助氏(47)は5月25日夜、自宅で18歳の長女の胸ぐらをつかんで押し倒したとして暴行容疑で現行犯逮捕され、翌日に監督を辞任した。6月15日、東京地検は起訴猶予処分とした。阿部氏は代理人弁護士を通じて「全ての非は私にあります」「日々、猛省しております」と謝罪した。

事件は5月25日午後7時ごろ、東京都渋谷区の自宅で起きた。阿部氏は高校3年生の長女(18)の胸ぐらをつかみ、押し倒したとされる。長女にけがはなかった。阿部氏は同日午後8時前に現行犯逮捕され、約4時間後に釈放された。逮捕当時、呼気からはアルコールが検出され、取り調べには「姉妹でけんかしてるところを静かにしろと言ったら娘が言い返してカッとなった」と容疑を認める供述をしていたという。

事件が発覚したきっかけは、長女が生成人工知能(AI)のチャットGPTに「父親から暴力を受けた。どうしたらいいか」と質問し、回答に沿って児童相談所へ連絡したことだった。児童相談所からの通報で警察が駆けつけた。警視庁渋谷署は6月9日、偶発的で再犯の恐れがないとして「寛大な処分」を求める意見を付けて書類送検した。長女は代理人を通じて「父とはすでに仲直りしております」との手紙を公表している。

東京地検は6月15日、「暴行態様や犯行後の状況など関係証拠の内容を踏まえた」として不起訴(起訴猶予)とした。阿部氏は代理人弁護士を通じて「今回のことは、ひとえに私自身の未熟さによるもので、全ての非は私にあります。大切な家族に大きな負担をかけることになり、後悔の念しかありませんし、日々、失ったものの大きさを感じ、猛省しております」とコメントした。阿部氏は2000年のドラフト1位で巨人に入団し、2024年シーズンから一軍監督に就任。1年目からチームを4年ぶりのリーグ優勝に導いていただけに、辞任は大きな衝撃となった。

阿部氏は起訴猶予を受け、代理人弁護士を通じてコメントを発表。「この間、多くの方から励ましの声と厳しいご意見をいただきました。今なお応援していただけることに心から感謝申し上げるとともに、全てのご意見を真摯に受け止め、改めておわび申し上げます」と述べ、「まだ今後のことは考えられませんが、家族と向き合う時間を大切にしながら過ごしてまいります」と今後について語った。